Mountain Majesty Afghan Hounds 〜 BITTER ＆ SWEET 〜 |
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アフガンハウンドのブリードについて インターネットで沢山のアフガンハウンドの出産報告の情報が流されています。インターネットの普及により、情報がより多くの人に利用・活用されることは、良い事だと思うのですが、愁うべきこともあります。 インターネットの情報、メールのやり取り、メールでの画像送信だけで、少なくとも１０年は生きる、大切な家族を決めてしまう方が余りに多いことです。引き取る時に、初めて会うアフガンハウンドベビー。父犬が繁殖者の所には居ないこともあるので、父犬を見られないことはあるとしても、母犬も見ず、生まれ育った環境も確認せず、兄弟達と、どんな風に係わっていたのかも垣間見ることなく、価格と色、性別が合えばＯＫという感覚なのでしょうか、まるで、家電を購入するように、価格の安い子から「決まりました！」と書き込みされて行きます。 色々な内容のメールを戴くことも多くなりました。「風邪を引いたようなので病院に行ったら、ケンネルコフと言われました・・・」とか、「インターネットで表記された色と実物の色が違う・・・」「虫が出てきた・・・」「食欲がない、体重が増えない・・・」等々。人間の感覚で、クーラーで寒かったからちょっと風邪気味・・・なんてカンタンなものではなく、ケンネルコフという病気は、劣悪な（不衛生な）環境で育った事を意味します。イヌ伝染性喉頭気管炎で、ジステンパーとは違った伝染性の気管支炎で、ガンコな咳をする呼吸器の病気です。特に幼犬や老犬、肺炎に移行すると命に係わります。この病気に感染している犬が、咳やくしゃみと一緒にウィルスや細菌を撒き散らして、犬から犬へと直接的に広がる強い感染力があるので、環境にも消毒と換気が必須です。 また、発育不良になり、やせて元気がなくなり、貧血状態を起こす、犬の内部寄生虫についてのメールもあります。重症になると死に至ることもある寄生虫には、いろいろな種類があり感染経路も様々ですが、相談を受けるのは２〜３ケ月のベビーなのですから、大抵が胎盤感染（母犬の寄生虫が胎盤を通して胎児に感染）、経乳感染（感染している母犬の母乳から子犬に感染）が主で、経口感染（感染している犬の糞便で汚染された土や食器から感染）も考えられます。母親になる犬・同居の犬、ベビーに虫がいないことは、基本中の基本で、余りにも環境の管理にルーズな繁殖者に愕然とします。健全な環境で健全な母親から健全なベビーを、との原則を侵す繁殖者は、ブリーダーとは言わず、単なる増殖者に過ぎません。 【病気についての参考文献・引用は、 矢沢サイエンスオフィス出版・もっとも詳しいイヌの病気百科からです。】 また、アフガンハウンドのカラーを、ブラックアンドタンなのにシルバーの方が格好が良いからと、ブラックアンドシルバーと言い換えたり、フォーンをシルバーと言う方が売れるからという狙いで言い換える者、クリームドミノをブルードミノと表記する者は、賢明なブリーダーではありません。先日もアフガンハウンドなのに“ブルータン”という色の表記を、ネットで発見して、どんな色なのかとビックリしてしまいました。 また、ブレーズ（頭部の白斑）をブリンドルと偽ることも情けなく思います。スタンダードから逸脱した犬からは、繁殖するべきではありません。シャイ、噛み癖、アンダーショットは遺伝することを忘れてはいけないのでは。アフガンハウンドに限らず、健全な子犬と出会いたいという望みは、インターネット・電話だけに頼らず、実際に繁殖者をお訪ねになることで叶う、あるいは見分けられるのではないでしょうか・・・繁殖者自身のアフガンハウンドへの想いや、アフガンハウンド歴とか、どういう意味があるブリードなのか、犬がどんな子で父犬がどんな子なのか、子犬を持って下さる方に伝えておきたい事って沢山あります。母犬と同胎犬を見せてもらうと、性格とか傾向がつかめますよね。百聞は一見に如かずです。いくら話を電話で聞いたり、文章を読んだり、インターネットで情報を収集しても、ご自身が実際にアフガンハウンドを見て触れて聞いたことが大切だと思います。安易な方法で入手されると、その後のリスクが多いように感じます。 流行れば、却って犬種が廃って行きます。ハスキーが流行り、ゴールデンが流行り、ダックスが流行り、増殖が招いたものは、サイズオーバーの犬・股関節形成不全、目や内臓の疾患など、様々な弊害を残して、ブームは過ぎて行きます。アフガンハウンドは決して流行りの犬ではないのに、アフガンハウンドを愛している人が、大切にしているはずの人が、廃らす根源を作っています。警鐘を鳴らす義務と責任が、真のアフガンハウンドファンシャーにはあると思っています。 |
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Mountain Majesty Afghan Hounds ＳＩＮＣＥ １９８４ Ａｙａ Ｓａｉｔｏｕ |
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